開店準備のバイトをした感想

この前ホームセンターの開店準備のバイトをしてきた。

1週間の短期バイト、うちの地域ではわりと高めの時給1000円。

仕事内容は、まず商品をのせる棚を組み立てる、その後商品が続々店に届くのでその商品が入っている箱を売り場ごとに配置する、商品を並べるなかで出た段ボールや包装を片づけていくというもの。

わりと大きめの店なので、バイトもたくさん集まり、ホームセンターの社員も各地から集められていた。最初店内はすっからかんの何もない状態で、そこに配置地図に従って什器を置いていった。ここには棚板何枚、棚受け何枚というように。バイトで手分けして什器を配置し終わったら、今度はそれを組みたてていく。これに二日くらいかかった。その次の日、大型トレーラーが何台も来ては、商品がたくさん荷降ろしされていった。それが積まれたコンテナをひたすら店内に運びこんでいく。それだけで一日が終わる。店内の通路はもう商品の積まれたコンテナで充満した。次の日から商品を作っている業者がやってきて、それぞれの売り場に商品を並べる作業に入った。その過程で出た段ボールや袋などといったゴミを片づけていった。これで一週間が終わった。

すべての人が何かしらの店に入ったことがあるが、開店する前の店に入ったことがある人はほとんどいないと思う。そういう意味では少し貴重な経験ができた。あぁ、こういうふうに店は形作られていくのだなと知ることができた。あと、これはバイトしたところが大きい店だったからかもしれないが、けっこうな運動量になって健康になった。とにかく歩き回るし、多少重たいものを持ったりもする。商品の入ったコンテナとかは重すぎるので台車で運ぶが、それを降ろしたりするのは人力なのでいい筋トレになった。歩数は測ってないが、たぶん毎日1万5千から2万歩は歩いたと思う。毎日ふくらはぎがだるかった。

それにしても、一つの店だけでこんなにも大量の商品が扱われているのかと思うと辟易した。なぜ辟易したのかというと、それだけ地球環境が破壊されているからだ。家の片づけの仕事をしているときも思うことだが、モノがありすぎるんだよな。自分はあまりモノを持たない生活をしているから余計にそう感じる。生活や人生に必要なモノって実はそう多くなくて、ほとんどすべてのモノは、あればあったで便利だけどなければないでちょっと不便になるだけっていうモノばかりだと思う。だから原始人なんてほとんどモノ持ってないだろう。自然を削り取ってこれだけ大量にモノを生産してたら、そりゃ地球環境ももたんわ。

ゴミも大量に出る。これから売る商品を搬入するわけだから、店に運ぶ際に破損してはいけない。ということで段ボールやら発泡スチロールやらぷちぷちで厳重に梱包されている。商品を棚に並べる過程でこれらは不要になるから大量のゴミとなった。段ボールはまとめて資源回収に出され、発泡スチロールなどは袋に入れてバッカンという大きなコンテナに放り投げていった。あと、まだ使えるがたぶん商品としては売ることができないものもゴミとしてバッカンに捨てられていた。そういうものは社員の許可をもらってバッカンから取ってきた。タダでいろんなものが手に入って良かった。鉄くずも出て、それも許可をもらって全部もらった。DIYに使おうかなと思ったが全部売り払った。一日の給料より儲かった。

 

あと、これは仕事とはまったく関係ないが、若者がどんどん中性化しているように感じた。バイトは老若男女30人くらいが集まっていて、若い大学生くらいの子たちも来ていたが、これは女なのか、いや男なのかという子が何人もいた。本当に分からなかった。じいさんばあさんのほうは、みんな男女の区別はついたが、若いのは一体どっちなんだみたいなのが何人もいた。誰だっけか、平和な世の中になると性が中性に近づいていくと言っていて、それを以前聞いた時はへぇとしか思わなかったが、そういうことなのかと理解した。もちろんサンプル数が少なすぎるのだが。

こういうのって研究されているのかな。LGBTQとかも結局、平和な先進国で言われていることだと思うが、これってアフリカでは割合としてどうなんだろう。平和な世界では、男はより女性に近づいていき、女はより男性にちかづいていって中性化する。日本なんてすごくよく分かる。今の若者で九州男児みたいなやつがいるか?モテる奴も非常に中性的な顔つきをしている。少子化って男女が中性化していった結果でもあるのかもしれない。遺伝子は、自分から遠いところにある異性に好意を抱くようプログラムされているが、中性化するということは男女の距離が0に近づいていくということだもんな。そりゃ恋愛離れも起こるだろうし、その先には少子化もあるわけだ。それに付随して、社会のほうも「男らしさ」とか「女らしさ」を強制するなと言う。今日の新聞記事にもあったが、「一生未婚でもかまわない」とする男女の割合が急激に増えたらしい。そして、結婚した男女でも子どもはいなくてもいいとする割合も増えた、特に女性ではそれが顕著だという。これはもちろん経済的な理由が大きいと思うが、今言ったような男女の中性化といった要因もありそうな気がする。なんにしても、今の若者にはとても興味深い変化が起こっている。

 

ま、ということでいろいろと実りのあったバイトだった。