教育の哲学

学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか

広田照幸『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』を読む。 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか (ちくまプリマー新書) 作者:広田照幸 筑摩書房 Amazon 中高生あたりの若い読者や、教員など教育に携わる人を対象としているようだ。読みやすい一冊で、なるほどと思う箇…

学校とホース理論

大谷翔平選手とか藤井聡太くん、芦田愛菜ちゃんを見てると、明らかに我々凡人とは違う世界を見てるんじゃないかと思ってしまう。我々は、彼らの成績を、そのずば抜けたものを見て「天才だ」なんだというわけだが、当の本人はたぶん成績とはべつの軸で自己評…

最近の若者を見てると学校教育システムは完璧に機能しているのだと感じる

最近の若者を見てると、ほんとにずば抜けている子はとんでもなくずば抜けている。藤井聡太君とか佐々木朗希君とかね。ビジネスの世界でも、若いうちから何でもいろいろできてごっつい稼いでる子とかも普通にいる。しかも彼ら彼女らは、成績だけでなく、人格…

若者のサウナでのドラクエ行動の不気味さについての教育学的考察

サウナが好きで大学生のころからよく入っているのだが、大学生だった10年前は温泉や銭湯のサウナに行っても自分以外はじいさん・おっさんなんてのは普通だった。サウナ好きが高じたのとコロナ対策のためにDIYしたプライベートサウナで粛々とサウナを楽しんで…

教育と道楽

道楽っていう言葉は、ネガティブな意味で使われるけど、この言葉は見直されるべきだと思う。 道を楽しむと書いて道楽と読む。 剣道は剣の道と書き、弓道は弓の道と書く。この言葉から分かるように、日本人は「道=修行」ととらえていて、修行とは辛いものであ…

学校教育と民主主義のねじれた関係について

news.yahoo.co.j ツーブロックはなぜダメなのか 時代錯誤も甚だしいよね、これ。 ツーブロックだと事故や事件、トラブルを起こす可能性があるから禁止という教育長のわけの分からない答弁。 東京都の教育のトップが、こんな意味不明のことを論理的な答弁だと…

わけの分からない校則は何のために存在するのか

最近、新聞とかラジオでわけの分からない校則について話題にされている。 下着や靴下の色が指定されている学校もあるそうだ。 この前聴いていたラジオでは、マフラーの着用が禁じられていると投稿していた子もいた。 普通に考えて、こういう校則は何のために…

開成高校野球部は高校野球の未来を先取りしている

「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー (新潮文庫) 作者: 高橋秀実 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/02/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (16件) を見る 今年も熱い甲子園がやってまいりましたね。 甲子園が開幕したということで、こ…

映画『ギフテッド』 才能のある子どもの子育てについて

gifted/ギフテッド (字幕版) 発売日: 2018/05/23 メディア: Prime Video この商品を含むブログ (4件) を見る あぁ、久しぶりにいい映画を観た。 ものすごい才能を持った子どもはどう育てたらいいのか? メアリーは7歳にして、大学レベルの数学を理解できる…

学問にとって学校教育はどのような意味があるのか

学問を、問いを深める行為だと定義する。 問いは何でもいい。 どうしてリンゴは落ちるのか、人が生きる意味とは何か、どうやったらもっとお金を稼げるのか、どうして学校に行かなければならないのか、などなど・・・。 こうした疑問を掘り下げていくことで、…

勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強の哲学 来たるべきバカのために 作者: 千葉雅也 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (26件) を見る 『勉強の哲学』を読み終わる。 以前、千葉さんの著書である『動きすぎてはいけない…

子どもが勉強よりも遊びを優先するべき科学的理由

子どもの仕事は勉強ではなく遊びである 昨日『日経サイエンス』を読んだ。 特集は、子どもの発達についてで興味深い記事がたくさんあった。 そのなかでも面白かったのが「遊びの必要性」についての記事だった。 親が子どもに言う言葉でもっとも多いのは、「…

考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門

考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門 (幻冬舎新書) 作者: 梶谷真司 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/09/27 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 著者の梶谷さんは、京大の教授で哲学対話を実践している。 梶谷さんによ…

これからの社会に必要な教育について考える

平成の時代ももうすぐ終わり、新しい時代を迎えようとしている。社会は誰もついていけないほど速いテンポで進んでいる。教育も同様に、誰もついていけないほどのテンポで進んでいる。 僕は、これからの社会に必要な教育は、社会の多様性を守る教育だと考える…

あぁ、やっぱり自分もゆとり世代なんだと認識した

僕は今27歳で、ゆとり教育を受けてきた世代にあたる。 メディアなどではゆとり世代をテーマにしたドラマがあったし、ゆとり世代をバカにした記事などがよくある。 そういうのを見ても、「ゆとり世代といってもいろんな個性を持つ人がいるわけだし、一括りに…

僕がオウム真理教に興味を持つ理由

地下鉄サリン事件などオウム真理教による一連の事件が起こったころ、僕は幼かったのでそれがどれだけの事件だったのか記憶にない。 大学生になって物事について考えはじめたころ、何となくオウム真理教について調べ始めたのを覚えている。なぜかは分からない…

学校と工場

毎年この時期になると、各週刊誌はこぞって、どこの高校から東大や京大といった難関大学に何人の合格者が出たか記事にする。 僕はついつい、自分の出身高校から難関大学にどれくらい受かったのかとか、出身大学にはどこの高校からたくさん合格者が出ているの…

球数制限と組体操の問題に共通するもの

ここ最近、高校野球の球数制限が問題になっています。この前、朝のNHKのニュースでもこの問題を扱っていたので、ご存知の方も多いと思います。 僕は高校野球が大好きなので、この問題にはとても関心があります。 と同時に、教育と関わる大きな問題がここにも…

サドベリースクールという学校

サドベリースクールという学校を知っていますか? 今、「学校」と書きましたが、サドベリースクールは普通の学校とは正反対の学校です。テストも、時間割も、カリキュラムもないのですから。 そんなサドベリースクールを紹介しようと思います。 1 自由で民…

教育とは何だろう

昨日は、学校について書いたので今日は教育について。 教育とは何かと聞かれたら、どう答えますか? 教育とは、先生が学校で国語や算数を教えたり、親が家でしつけをしたりすることというような感じでしょうか。 ブリタニカ国際百科事典では、教え育てること…

学校って何だろう?

学校って何?と聞かれたら、あなたはどう答えますか。 学校は国家がつくったものだ。国家は国民によって支えられている。学校が何のために存在しているかいえば、国家を支える人材を育成するためだ。 学校は子どもたちを教育する場所だから、学校って何と聞…

教育の多様性について

headlines.yahoo.co.jp これはおもしろい。後日考える

はてなブログと、勉強しない大学生

文章を書くのは楽しい。書くのが楽しいから書いている。そして僕は、何か伝えたいことがあるから書いている。それは他のブロガーも一緒だと思う。誰かに読んでほしくて、何かを伝えたくて、だから書いている。人に読んでほしくないのであれば日記に書けばい…

「ホームレス」とは誰のことなのか

昨日六麓荘のお金持ちのことを書いたから、今日はその真逆のホームレスについて書いてみようと思う。といっても、僕はホームレスについて独特の考えを持っている。それについて書いてみたい。 河川敷の缶太郎 ホームレスとハウスレス 「ホームレス」とは誰の…

訳の分からない校則は何のために存在するのか

2017年に大阪の女子高生が大阪府相手に訴訟を起こした。 彼女は生まれつき頭髪が茶色いのだが、学校側から「黒染めしろ」と強要され、精神的苦痛を受け不登校になってしまったのだ。茶髪を理由に文化祭や修学旅行に参加させてもらえなかったり、教諭からの罵…

センター試験の日なのでテストというものについて考えてみる

今日はセンター試験の二日目。懐かしいなぁ。一浪したから二回も受けた。現役のときは志望校のボーダーラインのはるか下で絶望し、浪人時はボーダーラインよりもけっこう上でうれしかった記憶がある。 このセンター試験、2020年をもって廃止されるという。マ…

組体操の是非について思うこと

数年前から運動会でやる組体操の是非が問われている。 というのも、何段もの人間タワーの上から落ちて骨折する子がいたり、ピラミッドで一番下の子が重みに耐えられなくてピラミッドが崩壊し、けがをする子がけっこうな数にのぼるからだ。自分ももちろん小学…