ヒゲ男爵山田ルイ53世の表現能力にハットさせられる

 今日、ヒゲ男爵の山田ルイ53世のお悩み相談を読んでいた。

 

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 相談内容は、小学生6年生の甥が不登校になったという内容だった。

 

 山田ルイ53世の回答を読んでいると、すごく共感するところがあったので引用しておく。

 

「意味がないと意味がない」……おかしな物言いですが、もはや"意味の松葉杖"が無いと人生を歩むことも出来ないといった気味の悪い風潮が少なからずある。
どちらが怪我人か分かりません。
そんなものが無くとも、人間は生きていけるし、生きて良いのです。

 

  “意味の松葉杖”

  すごい表現能力だよなぁ。

  

 これだけコスパとか効率が求められる時代になると、人は自分に対しても、他者に対しても、「それをして一体何の意味があるの?」と意味を求めてしまう。

 たしかに意味が分からないことって、やってもしょうがないじゃんと思うんだけど、物事のすべてに意味を求めはじめると、なんだか息苦しくなる。

 

 僕の場合、そうやって何にでも意味を求めていって、突き詰めると「自分が生きてる意味なんてあるのか?」と思ってしまう。そして、自分が生きている意味はこれといって特にないので辟易してしまう。僕という個人に限らず、人間が生きてる意味もないと思う。

 

 奇妙なことに、動物のなかで人間だけが唯一、自分の生に意味を見出そうとする。人間は自らの生に意味がなければ生きていけないようになっている。だからこそ、神や仏といった概念を生み出す。何らかの物語がないと人間は生きていけないのだ。

 

 人間は意味を見出せなければ生きていけないけど、だからといって物事のすべてに意味を見出そうとすると苦しくなる。人間はアンビバレントな存在なのだ。意味のない空白もまた、人間には大事なのだ。

 

 

 不登校に対する山田ルイ53世の回答は、無理に行く必要はない。だけど、「行っとかないと人生が面倒くさくなるよ」とちゃんと伝えるのも必要というもの。

 実際山田ルイ53世も中学2年生から6年間引きこもっていたらしいので説得力がありますね。

 

 ところで、山田ルイ53世が通っていた学校は、神戸にある六甲学院というキリスト教系の学校。

 僕が通っていた神戸大学の近所にある。六甲学院進学校なので、神大にも進学してくる子が多い。

 

 山田ルイ53世が不登校になったきっかけは、通学中にウンコをもらしたこと。

 六甲学院は、最寄りの駅である阪急六甲から学校までのきつい坂を必ず歩いて通学しなければならないらしい。

 僕は学生時代六甲に住んでいたから分かるけど、あの坂きついんだよねー。

 途中にトイレもないから、山田ルイ53世のように漏らす子がいたとしても不思議ではない。