東京横浜くたくた散歩滞在記

1月27日にKアリーナ横浜で進撃の巨人アタックフェスがあり、どうせ関東まで行くならということで東京もぶらぶらすることにした。『池袋ウエストゲートパーク』が好きなので池袋に行こうとか考えていたが、その時の気分で行く場所や泊まるところも決めることにした。

 

1月26日

バスで新大阪まで行ってそこから横浜まで新幹線で行く。新大阪で待ち時間があったので、お好み焼きを食べた。広島に行ったときに食べたお好み焼きは美味すぎて感動したが、新大阪で食べたお好み焼きは普通だった。新幹線から見た富士山はやはり美しかった。裾野が広いせいか、本当に3776メートルもあるのかなと思った。横浜に夕方について、関内駅近くにあるグランカスタマ伊勢佐木に泊まる。

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じゃらんで予約した。だいたい4000円くらいのカプセルホテル。ここはよかったな。カレーやお茶漬け、キノコご飯食べ放題で、大浴場がある。漫画もけっこう揃ってる。

 

1月27日

11時にチェックアウトして、コンサートが始まるまで時間があったので、伊勢佐木町から中華街を通って山下公園大さん橋といった観光地を歩く。風光明媚な街。人も多すぎず歩きやすかった。

 

土曜日だったけど、人でごった返していないし、散歩しやすかった。大さん橋にも10年ぶりくらいに行く。懐かしい。

 

Kアリーナにつく頃には15000歩くらい歩いててすごく疲れた。開場まで3時間くらいあったのに、すでにけっこうな人で賑わっていた。

 

17時30に開演。アニメで聴いてたオープニング曲やエンディング曲が生で聴けて満足。自分の席は一番上の階でステージから遠かったのに、音がグワーッて迫ってきた。特に、Simのランブリングは音圧がすごかった。23000円の特等席で聴いている人たちはヘッドバンギングしてて、自分は前の席じゃなくてよかったと思った。後半になるほど人気の曲になっていき、トリはもちろんLinked Horizonなのだが、その時にはもうみんな立ち上がって、自分も見えないから仕方なしに立ち上がった。下の階の人ほどノリノリで、自分の周りは控えめにノッていた。自分はなんだか羞恥心を感じて、全くリズムに乗れず恥ずかしかった。誰も自分のことなんて見ていないと分かっているにも関わらず、あ~もう恥ずかしい。人生、損してるよな~。まぁでもフェスは満足だった。神聖かまってちゃん、良かった。ぼくの戦争、あの不穏な感じ、神聖かまってちゃんにしか出せないね。

その日はDVD鑑賞の金太郎に泊まった。

https://kin-v.jp/

最大13時間で2400円という値段につられた。ここはオトコの嗜みに特化したネカフェみたいなところで、ソファベッドで寝ても疲れが抜けなかった。抜いたから抜けなかったのかもしれない。

 

1月28日

お笑いライブの審査員をやるっていうバイトがネットで募集されていて、そのために新宿まで行った。審査員っていっても、ライブを見て面白い芸人を選ぶってだけの簡単なものなんだけど。お笑いライブ自体初めてでどんなものなのか期待して観に行った。

30組くらい見たかな、もうコンビ名すら覚えていないが、面白いコントや漫才してるコンビもあった。インパクトって大事だよな、歌手のJUJUのコスプレした男2人がショートコントやってて、別に面白くもないけどまだ覚えている。

やっぱり、賞レースで勝つコンビの漫才やコントのレベルは高いなーと思いつつ、一方でピン芸人に関しては売れるのは運の要素が大きいと感じた。やす子とかとにかく明るい安村とか、空前絶後超絶怒涛いえーいと叫ぶ芸人とかのテレビによく出てる芸人と、お笑いライブに出ていたテレビで見たことのないピン芸人のレベルの違いが自分には分からなかった。

若い芸人が多かったが、おじさん芸人もいて、たしかなことは、ここにいる人たちはみな夢を追いかけているということ。自分はそもそも人前にたつということすらあがってしまうので恐怖だが、彼らはみんなでかい声を張り上げて一生懸命自分のネタを披露していた。尊敬する。売れていないということは、つまらないということで、それでも売れる日を夢見て舞台に立ち続けるのだ。

ライブを観終わって、久しぶりに新宿を歩いた。人が多い。外国人めっちゃいる。新宿駅前の交差点のさ、ビルの一番上にホストっぽい男の看板があって、顎が逆三角形になってるんだけど、ああいうのがいいとみんな思ってるんだろうか。あれは整形でだいぶ顎を削ったんじゃないか。自分は気持ち悪い不気味な顔だなって思ったんだが。

歌舞伎町から新大久保まで歩いたんだが、もう外国人観光客でごった返している。しんどいから道を変えたらホストクラブがある通りを歩いていた。昼すぎだから閑散としてたけど、なんだか暗くジメッとした感じだったな。一体何人の女性とホストがここで人生を破滅させたんだろうか。

歌舞伎町を歩いてると、虚無感というか疎外感というか、おれは何やってんだろう…なんでこんなところにいるんだろう…みたいな沈んだ気持ちになっていった。おれの気ままな旅は単に記号を消費してるだけにすぎないんじゃないかというネガティブな気持ちに覆われていった。ここらへんからなんか調子が悪くなっていったな。たくさん歩いているから疲れているんだけど、運動した後のような心地よい疲労ではなくて、風邪を引く手前の疲労、気怠い感じがしてきた。自分だけ、この街に馴染めていない感じ、旅行だから当たり前なんだが、他の外国人観光客は楽しんでいるのに、自分はしんどくなってきて自分の身体の弱さにショックを受けた。スピリチュアルとかそういうのは信じないんだけど、あのあたりはよろしくない念の吹き溜まりみたいになっているのだろう。あぁいうところに足を踏み入れるべきではなかった。

新大久保まで歩いて電車に乗って五反田まで行く。ドシー五反田というサウナがあるカプセルホテルに泊まる。

https://do-c.jp/gotanda

ホームベージから予約すれば一泊2600円という破格の値段!安すぎる!

ここはおそらく昔の破産したカプセルホテルを買い取って、改装したんだろう。内装を剥がしてコンクリートを剥き出しにし、ロッカーはOSB合板みたいなので作っている。カプセル内にはたぶん以前はブラウン管テレビがあったのだろうが、それはカバーで覆ってしまっている。徹底したコストカット。

コンクリート剥き出しの物件ってたまに見るけど、これはこれでありだなとドシーを見て思った。本当にただ剥き出しにしただけでヒビ割れなんかも補修せずそのままにしている。でもそれはそれでいい味をだしている。

サウナを売りにしている割には水風呂がなかったのが残念だが、2600円なので文句は言えない。

夜の五反田も歩いてみた。五反田という街が東京のなかでどれぐらい規模の大きい街か知らないけれど、もう本当にひたすら高層ビルが続き、ビルの一つ一つには何件も店が入っている。外食してると野菜を食わないから、サイゼリヤに行ってエビサラダとボンゴレ食ってホテルに帰った。

 

1月29日

ホテルをチェックアウトして駅に向かっていると、ホストっぽい全身黒ずくめの男が電柱に頭を預け、液体を漏らしていた。警察2人が心配そうに声がけしていたが、男は微動だにせず漏らし続けていた。液体は透明だったから、おそらく朝まで飲み続けて気持ち悪くなったのだろうと思う。男には申し訳ないが、なんか気が楽になった。前日に新宿を歩いて、エネルギーがないと東京にいられないよなと思っていたところ、お漏らし男を見てこの男も街のノリについていけなかったのだと思えた。これが旅のハイライトである。

五反田から秋葉原に行った。当初は早稲田に行って村上春樹の図書館に行こうと思っていたのだが、改装中で閉館だったので、焼き肉ライクがあるところと漫画『住みにごり』を読めるネットカフェを探していたところ、秋葉原が条件に合致したので予定変更して秋葉原に行くことにした。もうここも外国人だらけで、駅前の通りとかは半分以上が外国人じゃないかというくらいのにぎわいだった。

快活クラブに行って『住みにごり』を読む。さすが、ビートたけし麒麟の川島が絶賛するレベルの漫画。

これはすごい。タイトルがまずいい。住みににごりって。主人公の兄で35歳引きこもりが一番ヤバいやつだとまず全員が思うだろうが、物語が進んでいくと、実は登場人物全員がヤバいやつだと明らかになっていく。主人公が一番まともに見えるけど、無職になって仕事も見つけてないのに、12万の婚約指輪買って、付き合って間もない幼馴染にプロポーズしようとするの、なかなかヤバいだろ。でも、それ以上にヤバいのはその幼馴染で、物語のなかでもっともイカれてる。可愛いのに、やってることがまともじゃない。現在5巻まで発売されてて、主人公の彼女がとんでもない告白を家族の前でしたところで終わっている。たぶんこれからまともそうに見える母親が狂っていくことが想像できる。
4巻で、親友の小説家乗代雄介が解説を書いている。とても素晴らしい解説だった。乗代はたかたけしが売れる前からネットの大喜利をする集まりで知り合っており、面白い人間だなと思っていたという。それから実際に会ったりした。世の中には面白い人間性を持った人がいるが、それを魅せる技術がないと売れることができない。絵の技術とかを見るとたかたけしは技術がなかったが、そういったものは後からでも身につくもので、大事なのは人間性なのだ。知り合って10年以上たってもたかたけしは売れないから厳しいかもしれないなと思っていたら、いつの間にか一気に技術を身に着けて売れてしまったという。一体10年何をやっていたのかと思ったらしい。
これを読んでてこういうことは起こるのだと思った。才能の開花って突然起こるのだ。本当にいきなり来る。別に10年たかたけしは何もしてなかったわけじゃないだろうし、漫画のためにコツコツ努力してきたと思うが、才能の開花は徐々に起こるというよりは突然何の前触れもなく、来る。視界がいっきに開いたかのごとく、来る。もちろん、来ないまま人生を終えることはあるし、大半の人間は、才能の開花どころか、自分の才能に気づかないまま死んでいく。それが普通だろう。それでも、来ると信じて続けられる人間だけが、才能を開花させるのだ。漫画だけじゃなくてこの解説も読む価値がある。
快活クラブを出て、焼き肉ライクに行った。一人焼き肉ってどんなものなんだろう。田舎にはないからな。まぁ行ってみたら、普通に一人で焼いて食うタイプの焼き肉屋で、昼の遅い時間だったのに混んでいた。肉の日だったからかもしれない。1000円ちょっとで普通のランチと黒毛和牛を食えた。満足。調子がもうあまり良くなかったから、良いときにまた行きたい。
駅前のフュギュアショップでヒトカゲのぬいぐるみを買った。ヒトカゲ型の薪ストーブを作ってみようと思っているので、2000円もしたが買った。
寒いししんどくなってきたので、ちゃんとしたホテルでできるだけ安いところを探そうと思って、日本橋浜町アパホテルに泊まることにした。秋葉原から歩いて日本橋浜町まで歩く。路地裏とか歩きたかったが、寒いので陽のあたる場所を歩いたら大通りばかりになってしまった。途中、学校帰りの小学生たちとすれ違って、この子たちはこの大都会で寄り道とかするのかなと思った。いや寄り道するような場所とかないよな。草っぱらに秘密基地作ったり、公園でバスケとかキャッチボールしたり、自分が小学生とか中学生のときは学校帰りに友達とやったが、都会のど真ん中ではそういうことができる空間はなさそうだ。この旅で、都会で見た野生動物はハトしかいないが、たしかにあんなところで生活していたら魚の切り身が海を泳いでいると思ってしまうのも不思議ではない。親はなんとも思わないのだろうか、ああいった空間が子どもたちから豊穣な時間を奪ってしまうことについて。そんなことより名門中学にいれるほうが重要なのだろうか。
アパホテルに着いたらもうしんどかったので、ベッドの上でずっとダラダラしていた。最上階の部屋からは首都高や隅田川が見えた。夜景がキレイだった。

昔、船で旅していたとき、どっかの国の港のキレイな夜景を見て、あーキレイだなと言ったら、隣の知り合いが、でもそのためにどれだけの電力が消費されてるんだろうなと嘆息していた。その時はそこまで何とも思わなかったが、人間そのものにうんざりしている今、その嘆きはよく分かる。キレイな夜景だなと思いつつもうんざりしている自分がいた。

 

1月30日

ずっと寝たおかげでだいぶ身体が楽になった。池袋とか浅草とか行こうかなどうしようかなとだいぶ迷ったが、身体が楽なうちに帰ろう、また来たらいいやと思って帰ることにした。

朝ホテルでDayDay.を観ていたら、豊洲の新しい施設が話題になっていて、交通の便が悪いのが豊洲のネックになっていると言っていた。羽田から東京駅に行くには乗り換えが必要で30分かかるが、30年にはそこを乗換なしで18分で行けるよう路線工事をするという。これを見ていて、そこまでして便利にする必要があるのか、あるいはもうやることが特にないからそういうどうでもいいことをするのかと感じた。アイフォンという革新的デバイスができて以降は、小さなバージョンアップを繰り返して、まったく別物ですよと宣伝して大衆に売りつけるのと同じなのだろう。特にやることがないから暇つぶししているだけにすぎない。かわいそうな都市、東京23区。

横浜からサンライズ出雲に乗って帰ることにした。本当は東京駅から乗りたかったが、東京にいると疲れるので横浜に向かった。ノビノビ座席は運賃と特急券で乗れるが、満席だったので、ソロ寝台にした。2万ちょい。

横浜を22時15分に出るということで時間があったので、再びグランカスタマ伊勢佐木に行く。ぼーとしようかと思っていたが、20世紀少年をなんとなく再読したら面白くてずっと読んでいた。

 そういえば10年前に東京にいたときも、国会図書館に通い詰めてひたすら20世紀少年を読んでいたのだった。あのときはなんだか難しいなと思ったのだが、今回はすらすら読める。なんで難しいと感じたのだろう。面白いな、やっぱり。素晴らしい作品。ともだちって誰だったけかな。9巻までしか読めなかった。

出発の時間が近づいて来たので関内から横浜に戻る。関内駅に向かう地下道には段ボールハウスがずらりと並んでいた。強いよなー。自分は温かいネットカフェとかカプセルホテルで体調が悪くなっていったというのに。自分の身体の弱さに再びショックを受ける。

歳を取るに連れ、無理できる範囲が少しずつ狭まっている感覚がある。健康的な生活をしているあいだは気がつかない。むしろ不健康な生活を送っていた大学生のときより風邪をひかないし体調もいい。でも、久しぶりに旅をするとか睡眠時間がいつもより短くなったりとか、普段行かない人ごみのなかに行くとか、そういうイレギュラーに出くわすと体調が悪くなっていく。学生のときは平気で野宿しながら旅をしてたんだけど、今はもうできる気がしない。自分の身体が保つか不安になっちゃうんだよな。そう思うと、やりたいことはやりたいと思った時にやっとくのが正解だと思う。思い立ったその時が人生で一番若く体力がある時なのだ。思い立ったが吉日は本当にその通りなのだ。老後の楽しみとか、退職したらとかそう思っていると、仮にそのやりたいことができたとしても、若い時にできていたであろうことができなくなっている可能性がある。無茶は若いときにしかできないのだ。

あと、老化と都市化は一緒だなと思った。歳を取るということは、都市化するということなのだ。都市は自分では何もできない空間のことであり、東日本大震災で分かったように、イレギュラーなことが起こるととたんに機能しなくなる。日常でちゃんと機能しているときはいいのだ、だが何かまずいことが起こると、都市は自給できないが故に自分の力で回復することができない。老化も一緒で、健康な日常を送っているときは問題ないが、何かイレギュラーなまずいことが起こると回復できなかったり、回復にえらく時間がかかるようになる。

 

横浜駅サンライズ出雲を待つ。やってきた。

寝台特急には乗ってみたかった。ワクワクするなぁ。やっぱり東京駅から乗れば良かった。

ソロ寝台6600円はこんな感じ。とても狭い。自分は普通の小さなバックパックだけだからよかったけど、大きな旅行カバンやスーツケースを持った人はどこに置けばいいのだろう。

 

FM聴けるやんと思ったら、ラジオサービスは終了したというシールが貼ってあった。残念。FMを聴きながら流れる夜景を観るってめちゃくちゃオシャレだと思うけど、コストカットなのか、うるさいと苦情があったのか、誰ももう聴かなくなったのか、いずれにせよさびしいな。

0時過ぎまでぼーっと車窓から夜景を眺めていた。上段のソロ寝台は窓が上のほうまであってワイドビューが楽しめる。月と星もキレイだった。

車内散策していたら、ノビノビ座席は春休みに入ったらしい大学生たちでガヤガヤしていた。仲間と寝台特急とか楽しいだろうなと思いつつも、うるさいからソロ寝台とっといて良かったと思った。

都心はもう高層ビルばかりで、横浜をすぎ、小田原くらいになると一戸建ての住宅もあって、静岡に入ったら、一戸建てばかりになった。ずっと景色を見ていたかったが、三島あたりで前の列車が鹿にぶつかったせいで、三島に止まったままだったので、ブラインドを下ろして寝た。目が覚めたら兵庫まで来ていた。まだ夜が明けていない関西の街をぼーっと眺めていた。神戸の駅のホームにはすでに人がちらほらいた。車内放送で車掌が何度も何度も到着が遅れることをお詫びしていた。動物との接触は不可抗力だから仕方ないが、ビジネスで乗車している人もいるわけでお詫びしないといけないのだろう。

車内放送では英語の他に韓国語や中国語でもアナウンスされていて、外国人もけっこう寝台特急を利用しているようだ。いい旅をするなぁ。

岡山から鳥取に入ったら残雪がまだけっこうあって残念だった。帰って来るころにはさすがにもう溶けてるだろうと思ったが、山陰の冬は厳しい。

 寝台列車は本当に良かったな。真夜中に列車に乗っているという非日常感、寝そべりながら風景をずっと眺められる優越感、2万払っただけの価値はあった。ノビノビ座席なら15000円くらいだろうし、それなら他の移動手段と比べてもそこまで割高ではない。また乗りたいな。人生で一度は乗るべきだと思える列車。

 

旅の感想

行きたいところに行ききれなかったがまぁまた行けばいいか。以前ラジオで、コツコツお金を貯めて一年に一回サンライズ出雲に乗って松江や出雲を旅行するのが生きがいという投稿が読まれていた。それに比べたら自分はお金持ちでもないのにこんなに贅沢をしていいのかと思った。体調が悪くならなければもっといるつもりだったし、20万ぐらいまでなら使ってもいいかと思ったが、交通費や飲食代、宿泊費、フェス代、お土産、その他諸々込で約82000円だった。行ってみたいなとおもうところややっておきたいことをある程度決めていたが、新宿に行ったあたりから、それをこなすだけの旅になっていないか、単にそれは記号の消費ではないか、もっとだらだらしたらいいじゃないかと思って、身体がだるくなったのもあって、結局ただ街を歩くだけになった。

安く泊まれるところを探して、それに合わせて歩く街を決めていたが、ホテル暮らしって意外と面倒くさいんじゃないかと思った。金がたくさんあれば、いちいち安いところを探さなくていいから楽かもしれんけど。貧乏根性が働くと、だいたいチェックインは3時だから高いところは早めにチェックインしようと思って行動が制限される。それで遅くチェックインしても心が傷まないところを予約するが、そうすると今度は睡眠の質が落ちる。貧乏根性は困ったものだ。

3月からは青春18切符も使えるし、もう一回気が向いたら東京にも行こうかなと思う。旅行支援があったら、そこから金沢に行って、日本海側を通って帰って来るのもいい。