ブログを始めて半年、悟ったこと

 ブログを始めて半年たった。

 

 アクセス数は低空飛行を続けて何の変化もないけど、心境の移り変わりはけっこうあった。

 

 そもそもブログを始めた理由は、書きたいことがあったから。書くことが好きだったから。で、ブログを書くことが収入につながると知って、書きたいことを書いてお金が入ってくるなんて最高やと思って始めた。

 

 最初はみなそうだと思うけど、まったくアクセスがないので意気消沈した。アクセス0行進の日が続いた。ブログ運営のしかたを知っている人なら効率的に集客するんだろうけど、僕は何も知らないので、書いたら投稿して終わりだった。

 

 書きたいことがあって始めたんだけど、書きたいことを書くというのは思いのほか難しい。日記みたいに、自分しか読まない文章は、まったく他者を念頭に入れないので適当に書ける。

 でもブログは多少なりとも他者を意識して書くので、「これは読みやすい文章なんだろうか」と思いながら書く。そうすると「どう書いたらいいんだ・・・」と途端に筆が進まなくなることがあった。

 本当は書きたいことがたくさんあるのに、いざ書こうとするとうまく書けなくて文章がまったく膨まないこともけっこうあった。

 

 僕は最初自分に対する期待値が高かったので、多くの人に読まれるし、3か月もすれば収入もちょろちょろ入ってくるだろうと思っていた。

 当然そんなことはなく、けっこうへこんだ。ネット上には、一ヶ月でこれだけのアクセスがあったとか、こんなにも収益があがったと紹介するブログがあって、そういうのを見ると、自分に対する期待値が高かった分、ブログへのやる気が急速にしぼんでいった。

 

 ブログの書き方を指南する本を読んでいると、3か月は毎日ブログに投稿しましょうとあったのでほとんど毎日投稿していたが、3か月たって書かない日ができると、張り詰めた糸が切れたように何も書かなくなった。ブログにアクセスすることもなくなった。

 

 ここらへんがブログを続けるかどうかの分岐点だった。

 ブログを始める人はたくさんいるが、九割以上が一年もたずにやめてしまうらしい。僕の周りにいたブロガーもほとんどやめていった。たぶんほとんどすべての人が、僕と同じように分岐点にたどりつくと思う。九割以上の人は、そこでやめるほうを選ぶのだ。

 

 書かない日が何日か続いた後、思い出したようにブログを開いて何か適当に書いて投稿した。そこで書くことの楽しさを思い出して今に至っている。

 

 僕は今、何とも穏やかな気持ちでブログを書いている。

 はじめ、うまい具合に書けなくてもどかしかったり、どうにかしてアクセスを増やそうとやっきになっていた。全然思い通りにいかなくて、イライラしたり落ち込んだりした。

 そういうのを経て、今は思いついたときに、書きたいことをメモするようにブログに書いている。

 べつにうまく書けるようになったわけではないし、アクセスが増えたわけでないし、収入もないけど、そういうのは割とどうでもよくなった。

 いいことなのか悪いことなのか分からないけど、要は諦めたのである。そうしたら、もどかしさやイライラから解放されて、書きたいときにだけ書きたいことを書けばいいやという気持ちだけが残った。まぁ、腑抜けといえば腑抜けである。

 

 そんなふうに悟ったことで、ゆらゆらと、行く当てもなくこのブログを続けていけそうな気がする。このブログがどこに向かっているのか分からないけれど、どこかの岸壁にぶつかって沈んだところで、それはそれでいいという気持ちでいる。