高学歴ニートに未来はあるか?

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 今日から僕はニートになりました。

 ニートとは、学校にも通わず、就職もしない15~34歳の人のことです。

 高学歴を大卒と定義すれば、僕は高学歴ニートになります。

 

 たまに未来が不安になります。だけど、基本的には「まぁなんとかなるやろ」と思っています。

 

 僕は仲間(?)がどれほどいるのか気になりました。

 自分の未来も含めて、(高学歴)ニートに未来はあるのか考えてみようと思います。

 

 

 

 

1 高学歴ニートの実態

  内閣府の調査によれば、近年ニートはだいたい70~80万人いるようです。

 

f:id:matsudama:20190301185024p:plain                                                                                         (内閣府HPより)

                                                 このうち、大卒のニートはどれほどいるのでしょうか?

少し古いですが、平成24年の「就業構造基本調査」によれば、ニートの割合を学歴構成で分類すると、中卒が21.4%、高卒が52.6%、専門学校・短大卒が11.4%、大卒が14.7%という比率になっています。

 七人に一人が高学歴ニートです。けっこういますね。

2(高学歴)ニートに未来はあるか?

 人工知能が社会を大きく変えようとしています。

 人工知能によって多くの職業がなくなるという推測があります。

 

 

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)を書いた井上智駒沢大学准教授は、このまま機械が人間の職業を代替していけば、2045年には全人口の一割しか働かない社会になると言います。

 

 働かないとお金を得られない。どうやって生きていけばいいのか。

 

 井上准教授は、ベーシックインカムの導入を訴えています。

 ベーシックインカムとは、すべての人に最低限の生活を保障するお金を給付する制度です。

 財源はどうするんだという批判には、増税して確保すればいいと述べています。

 

 実は、小池東京都知事が立ち上げた希望の党の公約にも、ベーシックインカムの導入がうたわれています。

 今では忘れ去られている希望の党ですが、もし政権を担っていたらベーシックインカムが導入されていたかもしれません。

 

 働かなくても生きていける社会が訪れる。

 そのとき大きな問題になるのは、暇で暇で退屈ということでしょう。

 

 ここでニートの登場です!

 ぼくたちニートには、時間がありあまっています。ニートは退屈のしのぎかたを知っています。

 

3 希望の高学歴ニート

・東大卒ニート 高村友也さん

 高村さんは最近メディアにもちらほら登場するので、知っている人もいるかもしれません。

 高村さんは「Bライフ」を提唱された方です。

 BライフのBは、BasicのBです。

 お金をほとんどかけずに、自分でできることは自分でする。

 高村さんは山梨の山林を買い、そこに10万円で家を建てて住んでいます。電気はソーラーパネル、水は井戸、ガスはコンロです。

 

 詳しくは、こちら

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫)

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫)

 

 

  高村さんがどうして就職もせずに小屋をたてて暮らし始めたかというと、自身の研究(論理学だったと思います)をすすめる時間をもちたかったというのがあります。東大に残って講師になる道もあったそうですが、それは嫌だったらしいです。

 

 働かなくてもいい時代が訪れると、高村さんのように自分の趣味や研究をひたすらに追及するという選択肢もありますね。

 

・京大卒ニート phaさん

 この人は日本一有名なニートです。今は35歳を過ぎているのでニートではありませんが。

 彼の書いた本を読んでいると、文面から「とにかくだるい」という雰囲気が伝わってきます。

 彼はだるいから、働きたくないそうです。

 

 しかし、彼の活動を見るとけっこういろんな人との対談があって精力的です(笑)

 

しょぼい起業で生きていく

しょぼい起業で生きていく

 

 

 

フルサトをつくる (ちくま文庫)

フルサトをつくる (ちくま文庫)

 

上は、えらいてんちょうという人が書いた本のなかにphaさんが登場します。

下は、同じく京大卒の伊藤洋志さんとの共著です。

 

 phaさんは「ギークハウス」というシェアハウスをつくり、仲間をつのっていっしょに住んでいます。

 ふだんは東京に住んでいますが、伊藤さんといっしょに和歌山にある古民家をリフォームして、東京と和歌山を行き来しています。

 

 phaさんは仲間とのゆるいつながりを大事にしています。

 働かなくてもいい時代が訪れると、お金よりも人とのつながりが大事になってくるでしょう。phaさんの生き方はその意味で参考になるのではないでしょうか。

 

4 まとめ

 人間は、暇で暇で退屈な状態に耐えられません。

 

 会社を定年退職したおじさんの多くが、もぬけの殻になっています。

 それを考えると、働かなくてもいい時代というのは、暇つぶしの方法を知らない人にとっては恐ろしい時代です。

 今のうちに暇つぶしの方法を考えておいたほうがいいかもしれません。

 高村さんやphaさんの生き方は参考になるはずです。

 

 他に、暇と退屈の問題を深く考えたい人にとってこの本はおススメです!

 

 

暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学