蜂がセミの頭を30分で削り取っていてビビった

うちのDIYサウナの近くに何匹ものジョロウグモが巣をはってて、そのうちの一つにセミが一匹ひっかかっていた。セミはしばらくじたばたしていたが、逃げられないとあきらめたのかそのうち落ち着いてじっとしていた。そしたら、ジョロウグモが巣をそろそろと降りてセミに近づいていった。セミは最後のあがきでギィギィ鳴きながらじたばたした。ジョロウグモセミのそばでじっとセミがおさまるのを待っていたが、おさまらないのでまた上のほうへ戻って行った。セミは敵が戻っていったのでまたじっとしていた。そしたら、向こうのほうからキイロスズメバチが一匹飛んできて、クモの巣のジャングルをセミとは違って器用によけながらセミのところへ飛んできた。そうしておもむろにセミの頭をかじりはじめた。セミはすでに諦めていて暴れることはしなかった。ハチはセミの頭をかじりとっては丸めて団子にして向こうへと飛んでいった。そしてまた戻ってきてセミの頭をかじって団子にして飛んでいった。ジョロウグモは自分の巣にひっかかった獲物が奪われることについて無力だった。ジョロウグモの子どもがセミの頭をむしり取るハチのもとへ勇ましく突っ込んでいったが、ハチはまったく意に介することなくセミの頭をかじりとっていた。クモの子はなすすべなく親のもとへ戻っていった。ハチが巣とセミを何往復かしたのち、仲間のスズメバチがもう一匹加わっていっしょにセミの頭をかじり取り始めた。自分は台風で壊れた薪棚の解体作業に戻り、30分後再び観察に戻るとセミの頭はもうなくなっていた。そうしてスズメバチは、今度はセミの身体のなかに頭をつっこみはじめていた。薪棚の解体も面倒になってサウナに入ろうと思った。7月にスズメバチに刺されているので恐いなと思い、スズメバチが巣に戻っているあいだに草刈り鎌で巣の糸を切り取ってセミを落とした。スズメバチが巣から戻ってきてセミがいないのに気付くと巣の周辺を飛び回り、たぶんクモが食べたか隠したと思ったのだろう、クモを攻撃し始めた。クモは猛スピードで巣の下のほうへ走り去っていった。クモには申し訳ないことしたなと思った。ハチはその後、セミが落ちた草むらのなかへ飛んでいった。あとからもう一匹飛んできて、そいつはずっと巣のまわりを飛んでいた。草むらに入っていたハチが「こっちだよ」てな感じで合図してそのハチは飛んでいった。ハチが落ちたセミを見つけてしまったので、埒があかんなと思ってハチが巣から戻ってきたタイミングでハチ退治スプレーを噴射した。ハチは逃げ惑い、ジョロウグモたちも混乱して巣をうろうろし始めた。はぁ人間ってのは本当に邪悪な生き物だなと思ってサウナに入った。