1990年7月号
特集は「アートのことば」です。
アートのことばを今日はいくつか紹介したいと思います。
モダン・マスターズ
近代から現代美術への移行をうながし、現在多くのアーティストにその影響を見ることのできる作家。
ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、ウィレム・デ・クーニングなど。
60年代にアメリカで展開された、還元的方法論にもとづいて最小限の要素(形態、色彩)から成り立つ表現の純粋性を追求する芸術。
自らの作品を無神論的、唯物論的、共産主義的と形容したカール・アンドレが代表的なミニマリスト。
最低限の物だけを持って生活するミニマリストとはべつものです。
フォーマリズム
表現や内容ではなく、形式を追求する芸術。
作品をとりまく自然や経験といった概念を徹底的に排除し、純粋芸術の確立を目指す。
新表現主義
ミニマル、コンセプチュアルに対抗するニューペインティング。
「絵画らしい絵画」として80年代のアートの主流を占める。
シミュレーショニズム
広告などで流布し誰もが知るようになったイメージを自分の作品に取り入れることで、その作品の既存のイメージを大胆に変換させる方法。
インタラクティブアート
作品と鑑賞者の間に相互作用をもたらすように製作された作品の総称。
ワールドアート
西欧以外の世界の芸術。
ポリティカルアート
政治的美術。美術をとおして政治の不正をあばいたり、それを作品化することで社会にアプローチする。
こんなにいろんなアートがあるとは知りませんでした。
インタラクティブアートは最近よく見かけますね。
構造物の壁面に映像を映すプロジェクションマッピングもインタラクティブアートの一つでしょうか。
最後のポリティカルアートは、話題のバンクシーの作品です。
日本各地で見つかっていますが、本物かどうかは分かりません。
アートの世界も奥深いです。