兵庫にある刑務所の見学に行ってきた。
普段は見られない刑務所の施設内部を見学できた。
矯正展の受付で施設内見学ツアーを申し込めた。
一回40人の定員で、30分のツアー。
ケータイの電源は切るように言われたので、写真撮影はできなかった。
分厚い二重の扉を開いて中に入る。
刑務所施設は厚く高い塀に囲われている小学校みたいな感じ。
最初に案内されたのは体育館。
小学校の体育館となんら変わるところはなく、エアロビクスのバイクが数台置かれ、バレーボールのネットも張ってあった。
そこを抜けると今度は洗濯場。
コインランドリーにあるような洗濯槽が何台も置かれていた。
ミシン台やアイロンも置かれていた。ミシンやアイロンは、使える人が決まっているようだ。凶器になりうるからだろう。
その次は風呂場。
一気に30人くらいは入れるほどの広さ。普通の大衆浴場みたいな感じ。
この刑務所はできて10年ちょっとの施設なので、すごくきれいだった。あまりにきれいなので一回も使ったことがないのではないかと思えるくらい清潔だった。
その次は作業工場。
案内された作業場では、車いすの清掃や介護ベッドの解体をやっているとのこと。
担当刑務官が台の上に乗ってそこから号令をかける。それに従って受刑者は作業する。
最後に案内されたのは独居房。
見学したのは一人部屋で四畳の広さだった。
一番奥に洋式トイレがあって、手前三畳に布団が敷いてある。
なんと一部屋一部屋にテレビも置いてあった。32インチくらい?
体育館にある本棚から持ってきている本もあった。『男の器量』という本だった。受刑者はどんな気持ちで読んでいるんでしょうね。
つごう6部屋ほど見学したが、どの部屋もとてもきれいで整理されていた。
見学する前のイメージでは、6人くらいが雑魚寝しているちょっと汚い部屋を想像していたが、そういうのとはまったく違った。施設が新しいからというのもあるだろうけど、清潔で快適な空間という印象。
見学ツアーはざっとこんな感じで終わった。
刑務所は全体的にキレイで快適そうな印象を受けた。
僕は以前、北海道にある網走監獄を見に行ったことがあるのだが、あれとは全然違う。網走監獄はなんか汚くて、陰湿でじめっとした環境だったけど、今日行ったところは普通の小学校みたいな感じだった。
受刑者の矯正という観点から見て、どっちがいいのか分からないけれど、受刑者の環境は良くなっているのかな。
あと、どうしてもミシェル・フーコーの『監獄の誕生』を想起せずにはいられなかった。
ツアーが終わったあと、食堂に行って受刑者の普段の食事を食べた。
麦ごはんに、すまし汁、おかずは回鍋肉、ブロッコリーのサラダ、乾パンで460円。栄養バランスもいいし、おいしかった。僕には足りない量だったけど。
刑務所内部の見学はめったにない機会なので、みなさんもぜひお近くの刑務所の見学に行ってみてくださいね。