松玉のデュアルライフ日記

芸術家の居候がつづるデュアルライフ日記

『新聞記者』は久しぶりに胸を衝く邦画だった、松坂桃李がすごかった

 

新聞記者

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  • 発売日: 2019/10/23
  • メディア: Prime Video
 

 

 普段あまり邦画は観ないのだけど、韓国人の女優がこの作品で日本アカデミー賞の主演女優賞?を受賞されてて印象に残っていたので観てみた。

 

 邦画では本当に久しぶりに、ぐぅーっと胸に迫るものがあった。

 

 僕は映画に関しては本当に素人なんだけど、ストーリーが完璧だと思った。

 邦画を観ていると、この件いる?みたいなやつが多くて萎えてしまうのだけど、この映画はまずそれがなかったので良かった。

 伊藤詩織さんの強制性交の問題や、愛媛の獣医学部設置の問題など、現実と非常にリンクした内容になっている。

 締め方も完璧だと思った。最後の、松坂桃李演じる杉原の、疲れ切った顔で「ごめん」と謝るシーン。すごく印象的だった。僕は小説にしろ、映画にしろ、いつもどういうふうに物語が終わったんだっけと忘れてしまうのだが、この作品に関してはずっと忘れないと思う。松坂桃李すごいわ。

 

 

 この映画が良かったのは、ひとえに松坂桃李のおかげだと思う。

 主演のシム・ウンギョンという人は賞を受賞しているくらいだからいいんだろうけど、それよりも松坂桃李の演技がすごかった。いやはや本当にびびった。

 

 何がすごいって、物語の最初と最後で顔が変わってしまっているところ。

 松坂演じる杉原は、内閣府でまじめに働き、もうすぐ父親になろうとしている。前半はふだん見ているあのイケメンの松坂桃李だったのに、後半、シムウンギョン演じる新聞記者の吉岡に情報をリークしたあたりから顔が老け込んでいく。

 最後、上司にすべての情報を忘れてしまえば外務省へ戻してやるぞと言われ、吉岡に情報を渡すかひたすら悩む。で、最後、吉岡に謝るわけだが、そのときの顔がめちゃくちゃ老けていて、うわぁぁぁと思った。三日くらい寝ていない顔だった。その顔を見て、杉原がものすごいジレンマのなかで苦悩していたんだなと思わせられた。

 

 日本人の俳優で初めてすげぇって思った。それくらい松坂桃李、すごかった。

 松坂桃李に対する勝手なイメージだけど、彼はもちろんイケメンなんだが、どこか陰があるというか、何かちょっと闇を抱えていそうな感じがする。それが役に活かされている。

 彼は『不能犯』や『娼年』の主人公も演じているが、やっぱりどちらの役も闇を抱えている人間だった。

 今後もこういうヤバめの役をどんどん演じていってほしいですね。

 

 

 いやはや、なにはともあれ『新聞記者』は良かった。

 本田翼の演技以外は完璧な映画でした。