ぼくたちは、殺人を犯した人を悪い人だと思う。
悪い人だからこそ逮捕され罪を償うべきだと考えている。
この前の京アニの事件を犯した人はおそらく死刑になるだろうし、そうなるべきだと考えている。
しかし歴史上の人物、たとえば織田信長なんかは何千、何万もの人を殺している。それなのに、悪い人どころか偉い人だと思われている。
これがどうしてなのか、僕には分からない。
いや、時代が違うからだよという指摘があるかもしれない。
でも、同じように大量の人を殺したヒトラーなんかは悪人だと思われている。
一体何が、偉い人と極悪人の線引きをしているのだろうか。
文化?法?価値観?
今は、人を殺すと悪い人だと認識される。
しかし将来は分からない。
何年か前に神奈川で多くの障がい者を殺して逮捕された人がいたが、その人は障がい者は生きていても仕方がないからと言っていた。
このような思想を持った人間が将来、偉い人になっている可能性はある。
技術が進歩して、出生前に障害の有無を知ることができるようになったが、障害があると子どもを産まない選択をする人もいる。
このとき母親と医師は、障がい者を大量殺人した人間と本質的に何が違うのだろうか?
実に分からないことばかりである。